エラール
フランス、パリ
Sébastien Érardは、クラヴサン製作家の下で修業を積み、1777年に最初のフォルテピアノを製作しました。彼のピアノは評判を呼び、王室ご用達の職人に任命されました。革命から逃れるため、1792年彼は兄弟と共にロンドンにアトリエを構え、1796年には多くのピアノを製造していました。その翌年、ピアノアクションについて多くの発明をし、特許を申請しました。このシステムは1808年にダブルエスケープメントと名付けられましたがそれは正しくはありません。このアクションは鍵盤から完全に指を離さなくても次の音を弾けるというものでした。この特許は1822年と1833年にPierre Erardによって改良されました。またセバスチャン・エラールは、1808年に弦を支えるために鉄骨に付けられたアグラフを発明、1810年にはグランドピアノのペダルの発明をしています。メーカーは19世紀末に絶頂期を迎えますが、20世紀始めには落ち目となりました。1960年にガヴォ―社と合併、1965年には完全に閉鎖となりました。メーカー名は一時、シンメル社に貸し出されました。